Linuxをはじめるの用語集(20語)
Linuxをはじめるに関する Linux 用語を、読み・意味・補足つきでまとめました。
LTS(長期サポート版)えるてぃーえす(ちょうきさぽーとばん)
Long Term Supportの略。通常より長い期間、更新やサポートが提供されるバージョン。
Ubuntuなどでは通常版とLTS版が区別され、LTS版は数年単位の長い期間にわたって更新が提供される。初めてLinuxを使う場合は、安定して長く使えるLTS版を選んでおくと安心感が大きい。
OS(オペレーティングシステム)おーえす(おぺれーてぃんぐしすてむ)
ハードウェアとアプリの間を取り持つ基本ソフト。WindowsやmacOS、Linuxもこの一種。
キーボード・ディスク・画面といった機械の部品を管理し、アプリがそれらを直接扱わなくても動くように仲介する役割を持つ。1台のパソコンには通常1つのOSが主として動いている。
VPSぶいぴーえす
クラウド事業者から月額課金などで借りる、インターネット上の仮想的な専用サーバーのこと。
Virtual Private Server(仮想専用サーバー)の略。事業者が持つ物理サーバーを仮想的に区切って利用者ごとに割り当てる仕組みで、利用者はその一区画をroot権限つきの専用Linuxマシンとして自由に使える。契約後はsshで接続して操作するのが基本の使い方になる。
WSL2だぶりゅえすえるつー
Windowsの中で本物のLinuxカーネルを動かす仕組み。Windows Subsystem for Linuxの略。
内部では軽量な仮想マシンとしてLinuxカーネルが動作しており、bashやaptといったコマンドを実機のLinuxと同じ感覚で使える。管理者権限のPowerShellで wsl --install を実行するだけで導入できる手軽さが特徴。
WSLの相互アクセスだぶりゅえすえるのそうごあくせす
WSL内のLinuxとWindows側とで、互いのファイルに行き来できる仕組み。
Linux側からWindowsのCドライブは /mnt/c として見え、逆にWindows側のエクスプローラーからは \\wsl$ と入力することでLinux側のファイルにアクセスできる。双方向にファイルをやり取りしながら作業を進められる。
オープンソースおーぷんそーす
プログラムの中身(ソースコード)を公開し、誰でも見たり改変したりできる公開の仕方。
Linuxのカーネルや多くのディストリビューションはオープンソースで公開されている。世界中の技術者が不具合の修正や機能追加に参加できるため、特定の1社だけで開発するより改善が速く進みやすいという利点がある。
カーネルかーねる
OSの中核部分。CPUやメモリ、ディスクを直接制御するプログラム。
Linuxという言葉が本来指すのはこのカーネル部分だけである。カーネルの上にシェルやコマンド群、必要ならデスクトップ環境を組み合わせたものが、実用できる1つのディストリビューションになる。
スナップショットすなっぷしょっと
仮想マシンのある時点の状態をまるごと記録し、あとから同じ状態に戻せる機能。
新しい設定やコマンドを試す前にスナップショットを撮っておけば、失敗して環境が壊れても数秒で直前の状態に復元できる。安心して練習できる環境を作るうえで欠かせない機能。
ディストリビューションの系譜でぃすとりびゅーしょんのけいふ
Debian系・Red Hat系・Arch系など、祖先となるディストリビューションで分けたグループ。
同じ系譜のディストリビューションは、パッケージ管理コマンド(apt や dnf など)や設定ファイルの流儀が似ている傾向がある。1つの系譜に慣れておくと、同系譜の他のディストリビューションにも早く馴染める。
デスクトップ環境ですくとっぷかんきょう
画面に表示される見た目や操作方法を提供する部品。GNOMEやKDE Plasmaなど。
ディストリビューション本体とは別に選べる「着せ替え」のような存在で、同じディストリビューションでも異なるデスクトップ環境を選べることが多い。動作を軽くしたい場合は、XFCEのような軽量なデスクトップ環境が向いている。
デュアルブートでゅあるぶーと
1台のパソコンにWindowsとLinuxなど複数のOSを共存させ、起動時にどちらを使うか選べる構成のこと。
ディスクをパーティションで分割し、それぞれの区画に別々のOSをインストールして実現する。両方のOSを同じマシンで使い分けられる利点がある一方、パーティション操作を誤ると既存のOSを巻き込んで壊すおそれがある。
パーティション操作のリスクぱーてぃしょんそうさのりすく
ディスクの区画分けを誤ると、既存のOSやデータごと失われかねないという注意点のこと。
デュアルブートの構築ではディスクの区画(パーティション)を作り直す操作が避けられない。操作対象のディスクを取り違えたり、既存の区画を上書きしたりすると復元は難しく、事前のバックアップと空き容量の確保が必須とされる。
ホストとゲストほすととげすと
仮想マシンにおいて、元になる側のパソコンをホスト、その中で動く仮想的なパソコンをゲストと呼ぶ。
たとえばWindowsパソコンの中にVirtualBoxでLinuxを動かす場合、Windowsパソコンがホスト、その中で動くLinuxがゲストにあたる。ゲスト内での操作は基本的にホスト側に影響を及ぼさない。
ライブUSBらいぶゆーえすびー
USBメモリからそのまま起動し、インストールせずにLinuxを試せる仕組みのこと。
OSのシステム一式をUSBメモリに書き込んでおき、そこから起動することでパソコン本体のディスクに触れずにLinuxを動かせる。動作確認だけでなく、多くのディストリビューションではライブUSBの環境からそのままインストール作業に進める。
公開サーバーの露出こうかいさーばーのろしゅつ
インターネットに直結したサーバーが、世界中のどこからでも通信を受け付けてしまう状態のこと。
VPSのような公開サーバーは、正規の利用者だけでなく悪意ある自動プログラムからの接続も常に受け付ける立場に置かれる。パッケージの定期更新やパスワードに頼らない鍵認証でのログインなど、露出を前提にした備えが欠かせないとされる。
最小権限の原則さいしょうけんげんのげんそく
普段は必要最小限の権限で作業し、管理者権限は必要なときだけ一時的に借りるという考え方のこと。
root(管理者アカウント)で常に作業するのではなく、一般ユーザーで普段の操作を行い、管理者権限が必要な瞬間だけsudoで借用するスタイルを指す。誤操作の影響範囲を小さく保てるため、公開サーバーに限らず広く推奨される運用の基本とされる。
実機じっき
仮想マシンやWSLではなく、独立した本物のハードウェア上で動くコンピュータのこと。
パソコンの中に作る仮想的な環境と対比して使われる言葉で、ラズパイのように電源やストレージを自前で持つ独立した機械を指す。母艦のOSに依存せず単体で起動・稼働できる点が特徴。
初回設定チェックリストしょかいせっていちぇっくりすと
新しいLinuxマシンを手にしたときに最初に済ませておく、更新・時刻・名前・ユーザー作成などの一連の設定のこと。
入手経路がラズパイでもVPSでも、初回にやるべきことはほぼ共通している。パッケージの更新、タイムゾーンとホスト名の設定、普段使い用の一般ユーザー作成などをひとまとまりの手順として捉えると、抜け漏れを防ぎやすい。
常時稼働じょうじかどう
電源を落とさず、24時間つけっぱなしで動かし続ける運用のこと。
自宅サーバーや簡易的な常駐サービスなどで使われる運用スタイル。消費電力が小さい機器ほど電気代の負担が小さく向いており、ラズパイのような省電力な実機がよく使われる理由のひとつになっている。
電子工作への広がりでんしこうさくへのひろがり
ソフトの操作にとどまらず、LEDやセンサーなど現実のモノをLinuxから制御する遊び方のこと。
ラズパイの基板端にはGPIOと呼ばれるピンが並んでおり、ここに部品をつなぐとコマンドやプログラムから電気信号を出し入れできる。画面の中の学習が、現実の物を動かす体験へ直結するのが魅力とされる。